《クローズ・アップ》田中孝司(KDDI新社長)
携帯事業未経験の「エース」
2010年10月号
KDDIの小野寺正社長兼会長が来年六月の社長就任十年を目前にして、十二月に社長を退き会長に専念する。後任社長として抜擢されたのが、「エース」田中孝司執行役員専務だ。
田中専務はKDD出身でソリューションビジネスなど法人向け通信サービス分野が長く、二〇〇七年からは子会社、UQコミュニケーションズの社長として高速無線サービス「WiMAX」の事業立ち上げを任されてきた。四月の人事で法人向けソリューションとコンシューマー向け携帯事業の両方を統括することになったが、こと携帯電話事業に関しては経験がなく、その手腕は全くの未知数だ。
KDDIの携帯電話事業の低迷は、米アップルのiPhoneなどのスマートフォン人気に乗り遅れたのがその一因。九月十日に社長交代記者会見を行った小野寺社長も「フィーチャーフォンに固執しすぎたきらいがあった」と素直に反省した。フィーチャーフォンとは、日本独自の高機能を盛りこむも世界には通用しないいわゆる「ガラパゴス携帯」のことだ。
次期社長レースで田中のライバルであり、「au」の顔と言われてきた髙橋誠執行役員専務はこの責任をとらされた格好・・・
田中専務はKDD出身でソリューションビジネスなど法人向け通信サービス分野が長く、二〇〇七年からは子会社、UQコミュニケーションズの社長として高速無線サービス「WiMAX」の事業立ち上げを任されてきた。四月の人事で法人向けソリューションとコンシューマー向け携帯事業の両方を統括することになったが、こと携帯電話事業に関しては経験がなく、その手腕は全くの未知数だ。
KDDIの携帯電話事業の低迷は、米アップルのiPhoneなどのスマートフォン人気に乗り遅れたのがその一因。九月十日に社長交代記者会見を行った小野寺社長も「フィーチャーフォンに固執しすぎたきらいがあった」と素直に反省した。フィーチャーフォンとは、日本独自の高機能を盛りこむも世界には通用しないいわゆる「ガラパゴス携帯」のことだ。
次期社長レースで田中のライバルであり、「au」の顔と言われてきた髙橋誠執行役員専務はこの責任をとらされた格好・・・