岡田と石原「幹事長対決」の行方
「政治空白」続く可能性も
2010年10月号
七月の参院選で野党が多数派を握って以降、初の本格論戦となる臨時国会では、民主、自民両党の新幹事長の動向が注目だ。民主党は、融通が利かない性質を「ロボコップ」と渾名される岡田克也。自民党は、逃げ足の速さと優柔不断さで定評のある石原伸晃。この組みあわせは、対立に向かうのか、協調に進むのか。
一つのヒントは、岡田が菅直人総理大臣から幹事長就任要請を受ける際に挙げた条件にある。前幹事長の枝野幸男を幹事長代理にしたことだ。
岡田と石原の接点が少ないのに比べ、枝野と石原の結びつきは深い。一九九八年の金融国会で、与党だった自民党と、野党だった民主党の中堅・若手が中心となり、日本長期信用銀行の破綻処理をはじめ金融健全化のスキームを作りあげた「政策新人類」同士であり、その後も気軽に話ができる関係を維持している。
衝突よりも懐柔を優先
菅が九月十七日の内閣改造の際の記者会見で、二〇一〇年度補正予算を組む場合、国会提出後でなく編成段階から自民党や公明党と話し合う考えを示唆したように、菅内閣・・・