《政界スキャン》
ポスト菅は誰々か
2010年10月号
時代の変わり目には、当然指導者の層も変わる。ニューリーダーという言葉がはやる。その時期が次第にやってくるのは間違いない。
九月十四日に実施された民主党の代表選も、結果的に指導者交代を強く印象づけた。敗れた小沢一郎元幹事長は、周辺に、
「おれももう六十八歳だから、ラストチャンスだよ」
と漏らし、表向きには、
「私の政治生活の集大成だ」
とアピールして選挙に臨んだ。ラストチャンス、集大成、これらの言葉が変わり目を物語っている。完敗して「小沢の時代」は事実上幕を降ろした。小沢の逆襲がしきりに噂されているが、もはや復活はなく、抗争が再燃したとしても、大きな流れにはならないだろう。
一方、菅直人首相の勝利は、自力によるというよりは、党員・サポーターの大勢が世論の強い反発にも影響されて小沢を嫌ったことに助けられた。世間の約八割が「小沢は首相にふさわしくない」と考えた(全国世論調査)のは当然で、民主党の国会議員の半分が小沢を支持しても、小沢の登板はありえなかったのだ。
菅は・・・