目に余る野村證券の悪質営業
金融庁の鉄槌に業界は戦々恐々
2010年9月号
「やっぱり、スズメは百まで踊りを忘れないということなのでしょうかね」
ある外資系投資顧問会社のトップが苦笑いを浮かべて、こう切り出したのは最近の野村證券についてだ。野村と言えば、リーマン・ブラザーズの日本現地法人などを買い取って、一躍、世界の証券業の仲間入りを果たしたはずだったが、このトップが指摘している姿はまったく別のものだ。個人投資家向けの投資信託販売において現在、野村が買っては売らせるという手数料稼ぎの、俗に言う「回転売買」に再び手を染めているという話なのだ。
「とにかく、目に余る。ホールセール(大口顧客)部門が大苦戦していることは同情に値するが、かといって、かつての損失補填時代ではあるまいし、あれでは投資家軽視も甚だしい」
最近の野村について聞こえてくるのは、かつての証券不祥事の時代を思わせるような悪評ばかりである。
九月中にも行政処分か
投資信託を販売して募集手数料を得る証券会社は、投資信託を売れば売るほど手数料収入が稼げるのだから、顧客に投資信託を・・・