ブリヂストンは依然鳩山家の「財布」
「五代目」にも惜しみなくカネを注ぐ
2010年7月号
六月二日の民主党衆参両院議員総会で首相辞任を表明した鳩山由紀夫。同日夕の首相官邸での会見では「次の総選挙には出馬しない」と政界引退まで口にしたが、その後、永田町では別の角度での話題が政界関係者の関心を集めている。
初代・和夫(元衆院議長)から二代・一郎(元首相)、三代・威一郎(元外相)、そして四代目の由紀夫(前首相)と邦夫(元総務相)へ至る鳩山家の財力の源泉は、言わずと知れた母・安子の実家ともいえる世界最大のタイヤメーカー「ブリヂストン」に求められる。今、永田町の焦点は、母・安子による法外な「子供手当て」で注目を浴びた鳩山家に眠るブリヂストン由来マネーの行方だ。
事実、弟・邦夫の去就、由紀夫の長男・紀一郎と邦夫の長男・太郎の政界入りの動きなどとともに、「このマネーに誰が最初にコミットするのかが早くも俎上に載せられている」(永田町関係者)という。
減らない資産
ブリヂストンの創業者は石橋正二郎。鳩山家と石橋家の関係は一九四一年、一郎が東京・両国へ相撲見物に出かけた際、大・・・