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政治

《政界スキャン》

民主党は保守政党である

2010年6月号

 

 七月十一日に参院選投開票日が確定したが、世論調査の数字をみると、支持政党のない有権者が依然五割前後の高率を示している。このまま投票日を迎えると、半分の民意で参院の新勢力図が決まることになり、かつてない政党危機とみるほかない。
 各政党の現状を眺めてみる。五月十七日付「毎日新聞」の全国世論調査によると、政党支持率の順位は①民主党一九%②自民党一五%③みんなの党九%④公明党四%⑤共産党三%⑥社民党二%⑦新党改革、たちあがれ日本各一%、となっている。そして、支持政党がないが四三%で事実上の第一党だ。
 この数字が示す通り、いまの政党状況は、二大政党と言いながら民主、自民両党合わせて三四%、つまり三分の一の勢力でしかない。二大政党制は魅力を失い、形骸化した。
 まず、第一党の民主党支持は漸減傾向で、前回の四月調査より四ポイント減らしている。鳩山政権への激しい逆風と民主党率いる小沢一郎幹事長への不快が重なり、支持はさらに落ちるとみなければならない。政権政党としての資格が失われつつある。
 次の自民党は四月調査の・・・