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連載

西風  348

橋下新党「大阪維新の会」旗揚げ
八木 亜夫

2010年5月号

 

 府庁舎移転、大阪空港廃港、大阪市解体と、過激な主張を繰り返してきた橋下徹大阪府知事が、その集大成とでもいうように、とうとう「橋下新党」を発足させた。その名も「大阪維新の会」。めざすところは、大阪府と大阪市を一体化させる「ワン大阪」。
 大阪府と大阪市の二重行政の非能率を打破しなければ、大阪の将来はないと、橋下知事は就任以来言い続けてきた。そのためには、大阪市を解体、府と隣接市を中心に特別区をつくり、大阪府を東京並み以上の「大阪都」にすることを構想。それを実現するための地方新政党づくりを準備してきた。いろいろあったが、結局、四月十九日の設立集会には、自民系中心の大阪府議二十四、堺市議五、大阪市議一の計三十人が参加、大阪府議会では第二勢力となった。
 府庁舎移転問題では、なんとか平松邦夫大阪市長と連携できていたが、知事が大阪市解体を口にするようになってからは、両者はソリが合わなくなった。来年暮れの大阪市長選には、維新の会から対立候補を立てると、知事が宣言してからは、市長が「知事の言うことはイメージばかりで、何をしたいのかわか・・・