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JR不採用問題解決の「功労者」 前原氏「転向」の陰に公明党あり?

2010年5月号公開

 


 国鉄分割・民営化に伴う国鉄労働組合(国労)組合員のJR不採用問題が二十三年越しに解決した。「鳩山政権にとっては久々の朗報」と成果をアピールする政府だが、「いまだに解けない謎」(内閣官房幹部)があるという。所管大臣である前原誠司国土交通相の「転向」の理由だ。

 政府筋によると、当初は財務省と同様に高額解決には反対の前原氏だったが、党側が支払金額を一人平均五百万円程度値引きした三月十八日を境に突如「転向」。同日には、自ら官邸に押し掛け、受け入れに慎重だった平野博文官房長官らを説き伏せた。ところが、官邸は解決案の受け入れを一度決めたものの、今度は財務省が巻き返しを図ると、「前原氏は三日月大造国交政務官に調整を丸投げ。平野氏も党の顔色を心配して逃げ腰。誰も責任をもって調整にあたらない」(同)という普天間問題さながらのドタバタ状態に。最後は業を煮やした「党からの一声」(官邸筋)で決着したという。

 ドタバタ劇の引き金を引いた前原氏の転向。以前から問題解決に熱心だった公明党が積極的に動いた時期と前原氏豹変のタイミングが重なることから、公明党に配慮したためとの説が有力だ。政府筋は「夫人は創価学会の信者でもあるし、選挙面でも同党との関係は無視できない」とその裏側を解説する。押し切られた財務省周辺は「総理の座を意識した前原氏らしいパフォーマンス」と辛辣だ。


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