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社会・文化

石原都政の「無駄遣い」一兆円以上

四選目に「色気」というけれど

2010年4月号

 一九九九年に就任した石原慎太郎都知事は、十年以上首都東京のトップとして剛腕を振るってきた。しかし、就任以来の「無駄遣い」は相当額に上る。この間、都民は一体幾ら失ったのか。
 石原都政が与えた損失といって真っ先に挙がるのは、新銀行東京設立とオリンピック東京招致だ。
「中小企業を救う」という聞こえのいい掛け声で始めた新銀行東京は、野放図な経営を散々続けた揚げ句に破綻危機にまで陥った。その過程で出資金一千億円を毀損した。知事は「追加出資はしない」との発言を翻し、結局四百億円を追加出資。責任は旧経営陣の仁司泰正氏らにすべて押し付け、その責任を問う訴訟まで起こした。だが、石原知事は仁司氏を経営トップに選んだ後、「命預けます」とまで言っていたのだ。いずれにせよ、四百億円はまだ失われていないが、一千億円の都民の税金が戻ってくる見通しはない。

「臨海計画」が最大の失政


 オリンピック招致は、まさに石原知事の思いつきでしかなかった。一人の男の思いつきでオリンピックが都政の最優先課題になり、職・・・