シリコンバレーにのめり込む孫正義
資金に飢えたITギャングのカモか
2010年3月号
ソフトバンクの孫正義社長は今、躁状態にある。百四十文字以内でつぶやきを記録するミニブログ「ツイッター」には坂本龍馬に夢中になる孫社長の子どもっぽいつぶやきがあふれる。NHK大河ドラマ「龍馬伝」が放送される日曜日には「もうすぐぜよ!皆、準備はよいかーっ。」「始まるぜよーっ!! 行くぞーっ!!」。NHKが大喜びしそうな、興奮ぶりだ。
「分かっていると思うけど、本気で興奮しているわけじゃないよ。計算ずくでやっている」―ソフトバンク幹部はこう明かす。確かに、ツイッターのヒットはソフトバンクの業績向上に繋がるのだ。外出先から携帯電話を使ってツイッターをやる場合には画面サイズの大きいスマートフォンが便利。ソフトバンクモバイルを通じて販売中のアップル「アイフォーン3GS」の販売を後押しできるというわけだ。子どもっぽいつぶやきは話題を集め、孫社長の言葉を追いかけるツイッターユーザーは、いまや十四万人以上にふくらんだ。
ツイッターのようなSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用価値を実感する孫社長はいま、本来の“投資家”としてのアンテナ・・・