販売店のトヨタ離れが加速
章男悩ます「怪しげな」親族業者
2010年3月号
「ヤラセではないのか?」といった疑惑がディーラー関係者の間に渦巻いている。
環境車「プリウス」をはじめとした大量リコール事件に揺れるトヨタ自動車。説明責任を回避し続け、いまやすっかりヒール役とも化した豊田章男社長は二月十三日午前九時半、関西地区最大級の系列ディーラー、大阪トヨペットの中央店にその姿を現した。
「ディーラーには迷惑をかけた」(章男氏)。「お客様は冷静で、大半は平穏です」(店長)などと紋切り調の会話が交わされた後、たまたまプリウスの修理に訪れたとされる客をみつけて声をかけ、「今後もトヨタ車をよろしくお願いします」と頭を下げる章男氏。
一連の行為をNHKや民放各社のテレビカメラが逐一追い、その様子は「自らが率先して問題解決に当たる姿勢をアピールするもの」として、全国ニュースなどで大々的に流された。章男氏はこの後さらにトヨタカローラ新大阪にも顔を出し、その日のうちに東京へ飛んで、今度は東京トヨペットの吉祥寺店に。そしてここでも同様のシーンが繰り返された。
だが―。事情通によれば、章男氏が訪れた三社は、傘下ディーラー各社のなかで・・・