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経済

ドバイ・ショック「第二波」に備えよ

固唾を呑む欧州・南米の新興国

2010年1月号

 債務の返済延期という不名誉な事態に追い込まれたドバイ・ワールドと、その債権者である英国、アラブ首長国連邦(UAE)の銀行六行による初めての協議が十二月七日行われた。だが、大方の予想通り具体策は見出せなかった。ドバイ・ワールドとその傘下の不動産会社ナキールの債権者は多岐にわたり、債権団を結成できたのも今のところ銀行だけだ。
 今後の細かい返済延期条件などについては前記六行で構成する調整委員会による代表協議を経て提示される予定だが、問題が二つある。ひとつは政府系企業と政府保証との関係整理。もうひとつはドバイ・ワールド以外の政府系企業にも信用不安が浮上することへの疑念である。返済延期対象となる債務の中に、工事建設に伴う未払い金が含まれるかどうかも焦点だ。
 二百六十億ドルというドバイ・ワールドの返済対象債務の大きさを考えると、五月三十日までという延期措置も一時凌ぎにすぎない。果たしてドバイ・ショックの第二幕はどういう形で出現してくるのだろうか?
 

欧州全域が火の海に


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