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《世界のキーパーソン》魏聖洛(元駐ロシア韓国大使)

尹錫悦後の日韓外交の「生命線」

2025年4月号

 尹錫悦大統領による非常戒厳の宣布を契機に保守と進歩(革新)の対立が激化している韓国。尹の弾劾如何にかかわらず、支持率で優位に立つ進歩勢力が次の政権を握るとみられている。
「外交の人材が薄い」とされる進歩派の中で、「外相か国家安全保障会議(NSC)事務局長就任は間違いない」(ソウルの外交筋)と目されているのが、北朝鮮核問題を巡る6者協議首席代表や駐ロシア大使を務めた魏聖洛議員だ。魏はエリート外交官でありながら、韓国の政治闘争に巻き込まれた不遇の過去を持つ。
 魏が外務省の北米局長を務めていた2004年、「同盟派事件」が起きた。北米局員らの酒席で、出席者が当時の盧武鉉政権について「進歩派政権なので米国に理解がないから、仕事がやりにくくて仕方がない」という愚痴をこぼした。同席した進歩派シンパの局員が大統領府に密告し、魏ら北米局幹部が一斉に更迭された。
 魏は北朝鮮核問題を任されるなど、外交手腕を高く評価されていた。参事官としてワシントンの韓国大使館に勤務していた01年ごろ、「日本と北朝鮮が秘密接触を繰り返している」という極秘情報を米国当局から入手。本国に至急電・・・

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