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停戦を許さぬロシア「愛国主義」

対米外交で苦渋のプーチン

2025年4月号

 ウクライナ戦争の停戦をめぐる米露協議で、トランプ米大統領のロシア傾斜が目立つ。
 ロシア外交の専門家、アレクサンドル・ガブエフは「クレムリンはトランプをよく研究し、弱点を把握し、自尊心をくすぐる術を知っている。現時点でロシアが優勢だ」と指摘。米紙「ニューヨーク・タイムズ」(3月19日付)も、「ロシアはウクライナに対する最終目標をあきらめておらず、まだほとんど譲歩していない」とし、譲歩したのはトランプだと指摘した。
 これに対し、英国の専門家、マーク・ガレオッティ・ロンドン大学名誉教授は英紙「サンデー・タイムズ」(3月15日付)で、交渉の難航はプーチン大統領が優柔不断で、難しい決断を下すのにためらいがあるためだと分析した。マッチョなイメージを押し出すプーチンは、実は重大な決断を迫られると決定を先送りし、時間稼ぎをする傾向があるという。
 ガレオッティによれば、停戦を拒否すれば、トランプを敵に回すことになる。逆に停戦を受け入れれば、政治的な影響力を持つ極右愛国主義者を怒らせることになる。軍事ブロガーなど愛国勢力は、安易に停戦するなら、帰還した軍人らに「プーチ・・・

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