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政治

「商品券10万円」の何が悪い

《政界スキャン》

2025年4月号

 かわいがってきた姪の結婚が決まった。式は両方の家族だけで行い、挨拶に来るというので、家でもてなすことにした。お祝いはいくら包めばいいだろう。ここは気張って10万円かな。ネットで調べたら、親族の結婚式に出る場合も、それくらいが相場らしい。
 おや、石破茂首相が自民党の初当選議員を首相公邸に招いてご馳走し、お土産代わりに10万円相当の商品券を渡したって騒いでいるぞ。「家族へのねぎらい」のつもりか。去年の衆院選は自民大敗の逆風だったな。確かに15人分で合計150万円と聞くとギョッとするが、総理大臣だぞ。相手は初当選だし、ご苦労さん、よく通ってきたね、これから一緒に頑張ってくれよ、という意味合いならそのくらいいいんじゃないの。
 と思ったら、世論の批判は「大いに問題」43%、「ある程度問題」32%の合計75%か(特報した朝日新聞調査)。会合から10日もたって報道し、直後に聞いて「世論もけしからんって言っている」って論法か。一方で「首相を辞める必要はない」が60%。そもそも商品券配ったら辞任すべきかどうか聞くか。何だかなあ。ともあれ、何が問題なのっていう本音は口にしない方が・・・

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