「対中強硬」台湾の大きな賭け
危ういトランプへの過信
2025年4月号
「境外の敵対勢力」。台湾の頼清徳総統は3月13日、記者会見で中国をこう呼んだ。1990年代の台湾民主化以降、台湾の最高指導者が中国を仮想敵と明確に位置づけたのは初めて。発言は大きな波紋を広げ、台湾海峡の軍事的緊張は急速に高まった。なぜ総統は大きく踏み込んだ発言をしたのか―。
発言はトランプ政権の対中強硬政策とも歩調を合わせている。頼政権は、台湾の半導体製造受託世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の米国への進出と追加投資を通じて、トランプ大統領周辺と良い関係を築いている。頼氏の対中強硬策はトランプ政権側の事前の了解を得たとみられる。
発言があったのは、防衛や治安、情報や対中国担当の閣僚らを集めた重要会議後の会見。中国による浸透工作への対策を強化する17項目の措置や、反逆罪やスパイ罪で起訴された兵士に対する軍事裁判制度を復活させることも発表した。
台湾では2013年までは軍事裁判制度があったが、同年の夏に若い兵士が上官や先輩らによる虐待を受けて死亡した事件が発生したことをきっかけに廃止された。この事件は当初、軍事裁判で審理されたが、市民は「軍事法廷は・・・
発言はトランプ政権の対中強硬政策とも歩調を合わせている。頼政権は、台湾の半導体製造受託世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の米国への進出と追加投資を通じて、トランプ大統領周辺と良い関係を築いている。頼氏の対中強硬策はトランプ政権側の事前の了解を得たとみられる。
発言があったのは、防衛や治安、情報や対中国担当の閣僚らを集めた重要会議後の会見。中国による浸透工作への対策を強化する17項目の措置や、反逆罪やスパイ罪で起訴された兵士に対する軍事裁判制度を復活させることも発表した。
台湾では2013年までは軍事裁判制度があったが、同年の夏に若い兵士が上官や先輩らによる虐待を受けて死亡した事件が発生したことをきっかけに廃止された。この事件は当初、軍事裁判で審理されたが、市民は「軍事法廷は・・・