《地方金融の研究》青森みちのく銀行
「圧倒的首位」でも暗すぎる将来
2025年3月号
好事魔多し―ともいう。青森銀行とみちのく銀行の合併で今年一月一日誕生したばかりの「青森みちのく銀行」がいきなり出鼻を挫かれた。一つは専ら自らのミスで、もう一つは不運にも巻き添えを喰らう形で。
合併後最初のATM稼働日となった一月五日にシステムトラブルが発生。二月中旬には、死亡診断書を偽るなどして院内の入院患者による殺人を隠蔽したとして、元院長らが犯人隠避容疑で逮捕されるという「前代未聞」(捜査関係者)の事件が発覚した。舞台となったのが八戸市にある「みちのく」記念病院だ。
青森みちのく銀では合併と同時に、旧青森銀が利用するNTTデータの共同化システムに片寄せする形で勘定系システムの統合に踏み切った。五日のトラブルはこれに伴い引き起こされたもので、旧みちのく銀のATMで通帳を使って入金した際、通帳が出てこないといった不具合が十日までの間に四百四十件超発生した。同行ではシステム統合に備えて二〇二三年十月から「幾度となく研修を積み重ねてきた」(関係者)としているが、それでもトラブルを防げなかったことになる。そこにみちのく記念病院の事件が追い打ちをかけた。
「・・・
合併後最初のATM稼働日となった一月五日にシステムトラブルが発生。二月中旬には、死亡診断書を偽るなどして院内の入院患者による殺人を隠蔽したとして、元院長らが犯人隠避容疑で逮捕されるという「前代未聞」(捜査関係者)の事件が発覚した。舞台となったのが八戸市にある「みちのく」記念病院だ。
青森みちのく銀では合併と同時に、旧青森銀が利用するNTTデータの共同化システムに片寄せする形で勘定系システムの統合に踏み切った。五日のトラブルはこれに伴い引き起こされたもので、旧みちのく銀のATMで通帳を使って入金した際、通帳が出てこないといった不具合が十日までの間に四百四十件超発生した。同行ではシステム統合に備えて二〇二三年十月から「幾度となく研修を積み重ねてきた」(関係者)としているが、それでもトラブルを防げなかったことになる。そこにみちのく記念病院の事件が追い打ちをかけた。
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