「中国AI」で広がる相場の暗雲
バブル「高値圏」で始まった変調
2025年3月号
中国の新興企業DeepSeek(ディープシーク)が一月にリリースした人工知能(AI)モデル「R1」が巻き起こした米国株式市場AI関連銘柄の大暴落。R1は「世界最先端オープンAIの人工知能に匹敵する」とされ、市場では技術革新の方向性の明らかな変化が意識された。だがこれは始まりにすぎない。AIインフラ関連株や「マグニフィセント7」(米国大型株七銘柄)への影響を中心にAIショックの先行きを考えてみよう。
SNS上で既存のAIエコシステム(生態系)を覆す驚異的なAIが登場したことが拡散され、一月二十七日に関連銘柄が急落した。全上場企業中で前日比一〇%以上の暴落を記録したのが七十七銘柄で、ほぼすべてAI関連だった。
表にあるとおり二五%以上の大暴落が十一銘柄あったが、原稿執筆時点でショック安を取り戻しているのはネビウスとオクロの二銘柄のみだ。暴落の中心は「AIインフラ(設備投資)関連」である。そのほか、AI向け半導体各社も一五%以上下落した。
ショックの性格上、ハイパースケーラー(大規模なクラウド事業者)の意思決定、国家間競争など余波を予測して織り込むのは難・・・
SNS上で既存のAIエコシステム(生態系)を覆す驚異的なAIが登場したことが拡散され、一月二十七日に関連銘柄が急落した。全上場企業中で前日比一〇%以上の暴落を記録したのが七十七銘柄で、ほぼすべてAI関連だった。
表にあるとおり二五%以上の大暴落が十一銘柄あったが、原稿執筆時点でショック安を取り戻しているのはネビウスとオクロの二銘柄のみだ。暴落の中心は「AIインフラ(設備投資)関連」である。そのほか、AI向け半導体各社も一五%以上下落した。
ショックの性格上、ハイパースケーラー(大規模なクラウド事業者)の意思決定、国家間競争など余波を予測して織り込むのは難・・・