欧州強権諸国で「市民の反乱」
広がる「親ロシア」を阻止できるか
2025年3月号
東ヨーロッパの親ロシア・強権国で反政府運動が広がっている。ジョージアやセルビアでは数カ月にわたりデモが続き、欧州連合(EU)加盟国のスロバキアでも市民が指導者に反旗を翻した。共産主義体制を倒した1980年代末のように、幅広く市民が参加する運動に発展しつつあるが、果たして結果も同じとなるかどうか。
ジョージアの首都トビリシの中心部に60~70代の高齢者が続々と集まってきた。「祖父母の会」の名のもとに集まった数十人が議会に向けて行進し、口々に叫ぶ。「ロシアの手先!」「退陣せよ!」「(公正な)選挙を!」。それぞれ手にするプラカードにはこんな文字が書かれている。「孫たちのために、我々はヨーロッパの未来を守る」。
昨年11月末から続く今回のデモは野党不在にもかかわらず、市民社会が主導するうねりとなっている。昼夜を問わず、普通の市民の様々なグループが自発的にデモ行進を呼び掛け、目抜き通りに市民が集まる。例えば、こんなグループが日替わりでデモを組織している。「動物愛好家の会」「配達業の従事者の会」「作家グループの会」「スペインサッカーリーグのファンクラブ」「(トビリシ市)サ・・・
ジョージアの首都トビリシの中心部に60~70代の高齢者が続々と集まってきた。「祖父母の会」の名のもとに集まった数十人が議会に向けて行進し、口々に叫ぶ。「ロシアの手先!」「退陣せよ!」「(公正な)選挙を!」。それぞれ手にするプラカードにはこんな文字が書かれている。「孫たちのために、我々はヨーロッパの未来を守る」。
昨年11月末から続く今回のデモは野党不在にもかかわらず、市民社会が主導するうねりとなっている。昼夜を問わず、普通の市民の様々なグループが自発的にデモ行進を呼び掛け、目抜き通りに市民が集まる。例えば、こんなグループが日替わりでデモを組織している。「動物愛好家の会」「配達業の従事者の会」「作家グループの会」「スペインサッカーリーグのファンクラブ」「(トビリシ市)サ・・・