投資家はそろそろ「危機管理」の時
「相場の崩壊」に備えるヒント
2025年2月号
「二〇二〇年代前半」という一つの時代が終わった。「S&P500指数」の予想PER(株価収益率)は昨年末時点で二十二倍、そのうち超大型株七銘柄「マグニフィセント7」のPERは約三十一倍、残りの四百九十三銘柄は約十九倍。五年前にこの米国株バブルを予想できた人は誰もいない。次の五年の予想も難しい。だが、いずれ来る「成長プレミアムの崩壊」というリスクに備えることはできる。そろそろ「危機管理」を考えた方がよい。
〇八年のような相場、つまり米国発過剰流動性が全世界の株式、コモディティ、不動産に向かって同時に均等にバブル化し、揃って崩壊した時代と比較すれば、今のような偏りがあるバブルのほうが冷静な投資家にとって対処しやすい。無理をせずに上手く「分散の力」を借りることだ。左頁の表にある「資産クラス別年間(ドル建て)リターン推移」を見ながら考えよう。
反対に向かう「振り子」
まずは米国の「大型株」と「中小型株」だ。二〇一〇年代半ばから「米国大型株」の優位が続き、その勢いは衰えていない。超大型株がこのまま駆け上がり・・・
〇八年のような相場、つまり米国発過剰流動性が全世界の株式、コモディティ、不動産に向かって同時に均等にバブル化し、揃って崩壊した時代と比較すれば、今のような偏りがあるバブルのほうが冷静な投資家にとって対処しやすい。無理をせずに上手く「分散の力」を借りることだ。左頁の表にある「資産クラス別年間(ドル建て)リターン推移」を見ながら考えよう。
反対に向かう「振り子」
まずは米国の「大型株」と「中小型株」だ。二〇一〇年代半ばから「米国大型株」の優位が続き、その勢いは衰えていない。超大型株がこのまま駆け上がり・・・