《罪深きは この官僚》鶴田浩久(国土交通省物流・自動車局長)
車メーカーに「配慮」で 規制を骨抜き
2025年2月号
年の瀬も押し迫った昨年の12月24日、国土交通省に設置された検討会が、一連の自動車型式認証不正の防止策をまとめた。新たに、完成車の抜き取り検査を行うことを軸にしたものだが、「自動車メーカーに甘い」(自動車業界担当記者)と批判されている。責任者は、検討会のメンバーに国交省の筆頭で名を連ねた物流・自動車局長の鶴田浩久だ。
この検討会は昨年、トヨタ自動車やグループ各社で相次いだ認証不正を受けて設置された。底なし沼の様相を呈した同社の不正を前に、規制強化が予想されていた。しかし蓋を開けてみると、不正防止策の中核は、「自動車メーカーの内部統制強化」だった。メーカー側に法令遵守の明記や、認証業務責任者の明確化、内部統制実施状況の評価を新たに求める。
しかし、法令遵守などは既に明文化されている企業ばかり。あとは「内部統制をしっかりやれ、という内容でしかない」(前出記者)。一連の不正は、企業のガバナンスが機能していなかったことが原因。解決するために「もっと頑張れ」と言っているのだ。メーカーの性善説に依拠する制度の欠陥を精神論で誤魔化すのは、馬鹿げている。トヨタに配慮したような・・・
この検討会は昨年、トヨタ自動車やグループ各社で相次いだ認証不正を受けて設置された。底なし沼の様相を呈した同社の不正を前に、規制強化が予想されていた。しかし蓋を開けてみると、不正防止策の中核は、「自動車メーカーの内部統制強化」だった。メーカー側に法令遵守の明記や、認証業務責任者の明確化、内部統制実施状況の評価を新たに求める。
しかし、法令遵守などは既に明文化されている企業ばかり。あとは「内部統制をしっかりやれ、という内容でしかない」(前出記者)。一連の不正は、企業のガバナンスが機能していなかったことが原因。解決するために「もっと頑張れ」と言っているのだ。メーカーの性善説に依拠する制度の欠陥を精神論で誤魔化すのは、馬鹿げている。トヨタに配慮したような・・・