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東欧諸国で進む 「親露化」転換

EUは「空中分解」の瀬戸際

2025年1月号

 ロシアのウラジーミル・プーチン政権が東ヨーロッパへの攻勢を強めている。「第2の戦線」ともいわれるソーシャルメディアを駆使した情報工作により、各国の選挙に介入している疑いが濃厚だ。プーチンに一貫して友好姿勢を取るドナルド・トランプがアメリカ大統領に返り咲くこともあり、民主化の逆回転が起きかねない。
 2024年11月、ルーマニア大統領選の結果に欧州連合(EU)が震撼した。プーチンを称賛したことのある極右候補カリン・ジョルジェスクが1回目の投票でトップになった。政党も支持基盤も持たない、ほぼ無名の候補だった。
 背景では多くのフォロワーを持つ百人以上のインフルエンサーがTikTokなどを通じた情報工作に加担していた。当初は選挙に関する直接的な発信ではなく、ジョルジェスクのアカウントや彼に関する情報に誘導するための抽象的な内容が大半で、多くは選挙介入に利用されているとも気づかぬまま、指示内容を流してカネを稼いでいた。デジタルマーケティング会社も関与し、選挙前に投票を訴える発信が拡散されていく。
 ジョルジェスクのTikTokのアカウントのフォロワーは12月まで・・・

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