「ファシズム」に傾く米国
恐怖増す新たな「トランプ独裁」
2024年12月号特別リポート
ドナルド・トランプ政権が来年一月、復活する。十一月の大統領選挙での勝利以降、与党となる共和党内には、トランプ氏に対する異論や懐疑論が消えた。次期トランプ政権は、ホワイトハウスの大統領執務室、またはトランプ氏私邸があるフロリダ州の「マールアラーゴ」で次々と方針や政策を決め、米連邦議会での審議を極力バイパスしていくと見られる。
こうした政権の議会軽視姿勢や、トランプ氏本人の唯我独尊ぶりから、次期政権を一九三〇~四〇年代に欧州で猛威を振るった「ファシズム=ナチズム」に例える論調も増えている。二〇二〇年代半ばの米国は、ファシズムまたは全体主義に向かっているのだろうか。その兆候は決して少なくない。
「札付き」ぞろいの新閣僚たち
トランプ次期政権の性格を端的に示すのは、閣僚や閣僚級幹部に「札付き」が多いことだ。
「女性をレイプした」との告発や疑惑が噴出して、司法長官指名を辞退せざるを得なかったマット・ゲーツ前下院議員が好例だ。
「閣僚級ポストに指名された数人に、レイプで訴えられた過去が・・・
こうした政権の議会軽視姿勢や、トランプ氏本人の唯我独尊ぶりから、次期政権を一九三〇~四〇年代に欧州で猛威を振るった「ファシズム=ナチズム」に例える論調も増えている。二〇二〇年代半ばの米国は、ファシズムまたは全体主義に向かっているのだろうか。その兆候は決して少なくない。
「札付き」ぞろいの新閣僚たち
トランプ次期政権の性格を端的に示すのは、閣僚や閣僚級幹部に「札付き」が多いことだ。
「女性をレイプした」との告発や疑惑が噴出して、司法長官指名を辞退せざるを得なかったマット・ゲーツ前下院議員が好例だ。
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