《罪深きは この官僚》槌道明宏(首席首相秘書官)
石破政権「迷走」の増幅装置
2024年12月号
当欄に登場する官僚は、おおよそ①強欲で国益より省益、省益より個人益を優先②能吏だが、政治家や関連業界の方しか目が向いていない③無能なのにポストをかさに傲慢な振る舞いをする―の三分類にできる。しかし、首席首相秘書官(政務秘書官)を務める槌道明宏は、三分類に当てはまらない。 強欲でもなく、能吏でもないが、傲慢とは言い切れないのだ。
唯一の不幸は、石破茂という政治家に見込まれたこと。退官後にまったく畑違いの首席首相秘書官に起用され、迷走する石破官邸の「戦犯」になってしまった。
首席秘書官は、安倍晋三政権の今井尚哉、岸田文雄政権の嶋田隆のように、首相の打ち出す方針を霞が関に徹底させるため、すべての官庁ににらみを利かせ、かつ各省庁から派遣されている秘書官を束ねる官邸の要である。同時に与党との連絡調整も期待されている。
だが、槌道が首席秘書官に起用されると、永田町と霞が関では「槌道ってどんな人か分からない。知ってる?」といった電話やメールが飛び交った。霞が関では、「まったく無名の新人」(経済産業省幹部)で、にらみを利かせるどころではない。それどころか、ペルーで・・・
唯一の不幸は、石破茂という政治家に見込まれたこと。退官後にまったく畑違いの首席首相秘書官に起用され、迷走する石破官邸の「戦犯」になってしまった。
首席秘書官は、安倍晋三政権の今井尚哉、岸田文雄政権の嶋田隆のように、首相の打ち出す方針を霞が関に徹底させるため、すべての官庁ににらみを利かせ、かつ各省庁から派遣されている秘書官を束ねる官邸の要である。同時に与党との連絡調整も期待されている。
だが、槌道が首席秘書官に起用されると、永田町と霞が関では「槌道ってどんな人か分からない。知ってる?」といった電話やメールが飛び交った。霞が関では、「まったく無名の新人」(経済産業省幹部)で、にらみを利かせるどころではない。それどころか、ペルーで・・・