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アフリカ「スマートシティー」の罠

中国の「スパイと利権」拠点工作

2024年12月号

 中国がアフリカ大陸の各地に「スマートシティー」構想を売り込んでいる。各国の首都などに、最新鋭の通信インフラを備えた大規模商業コンプレックスを造り、国際企業や地元事業主を誘致して、デジタル事業拠点を生み出すというものだ。
 ところが、「進出先」とされたアフリカ九カ国では、どこもほとんど新構想が進んでいない。南アフリカのように破綻が早々に明白になった事業もある。
 米欧各国政府からは「当該国の情報を一挙に抜き取る新手法」「新たな債務のワナ(デット・トラップ)」などとして、中国の開発計画に警戒の目が向けられている。

有望な国々が「標的」に

 その「怪談」が噂になったのは、今から八年ほど前のことだ。
 エチオピアの首都アジスアベバにある「アフリカ連合(AU)」本部ビルで、深夜の午前零時になると突如、全館のコンピューターが大きな音を発して動き始めたのだ。
 コンピューターの音はきっちり二時間後の午前二時に止まった。
 AU本部の保安要員らが専門家を集めて調べたところ、・・・

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