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政治

野党連立政権「頓挫」の真相

「小沢マジック」を拒んだ者たち

2024年11月号

 82歳の小沢一郎が描いた政権交代の夢は、自公両党を過半数割れに追い込み、立憲民主党も百四十八議席を獲得したにもかかわらず、投票日の翌朝、10月28日に早くも散った。
 野党連立政権の重要なパートナーであるはずの国民民主党代表、玉木雄一郎が、最大の支持基盤である労働組合「連合」会長の芳野友子に選挙結果の報告をした後、「首相指名選挙では決選投票でも自分の名前を書く」と宣言したのだ。11月中に開かれる特別国会で実施される首相指名選挙は、過半数を取る候補がいない場合、決選投票が行われる。28議席と大躍進した同党議員が決選投票で「野田佳彦」と書かなければ、政権交代は実現しない。この時点で、「野田首相」誕生は幻と消えた。
 かつて二度にわたって政権交代を実現させた「小沢マジック」は、不発に終わったのである。

「政権交代こそ、最大の政治改革」

 代表の野田佳彦以下、すべての立憲民主党の候補者は、今回の衆院選で「政権交代」の必要性を熱く語ったが、衆院が解散された10月9日当時、政権交代が実現すると本気で・・・

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