三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月間総合情報誌

政治

小沢と組んだ 野田佳彦の「得失」

政権奪取「野党連合」への難路

2024年10月号

 あの小沢一郎が、いよいよ「最後の戦い」に乗り出し、緒戦に勝利した。 九月二十三日投開票された立憲民主党の代表選は、決選投票で元首相・野田佳彦が、元立憲民主党代表・枝野幸男を下し、新代表に就任したが、真の勝者は、小沢だった。  前回の代表選では、泉健太の支援にまわり、キングメーカーとなった小沢だったが、代表になった途端、泉が手のひらを返して人事で小沢らを冷遇したことに激怒。 早くから「泉降ろし」に全力を挙げ、「ポスト泉」候補を物色し、小川淳也らが俎上にのぼったが、帯に短し襷に長し。再登板に意欲満々の枝野では、リベラル色が濃く、共産党以外の野党との連携は無理と判断した小沢が、最終的に行き着いたのは、かつての宿敵・野田だった。
 小沢は、旧民主党政権下の二〇一二年、消費税率を一〇%に引き上げることを決めた野田とたもとを分かち、新党「国民の生活が第一」を立ち上げた。以来、二人は口も利かぬ仲となったが、事態はこの夏動いた。
 八十二歳になった小沢は、次期衆院選が事実上、「最後の戦い」になると覚悟している。
 立憲民主党内には、泉執行部を中心に今年中に予想される衆院・・・

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます