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米国「核抑止力」に 高まる不安

中露朝「弾頭増強」で劣勢に

2024年10月号

 米国の保有する核兵器が、ロシアと中国、さらに北朝鮮の核兵器合計を、大きく下回っている。
 米国内では「仮想敵国(国家群)との間で、核ミサイルのギャップが生じている」と警鐘を鳴らす声が高まっている。ジョー・バイデン米大統領は最近になってようやく、新しい国防戦略を練り直す方針に転じた。
 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は二〇二二年二月のウクライナ侵攻開始後、米国との核合意履行プロセスを停止した。
 一方、中国は「米露と比較されるような水準ではない」として、核軍縮はもとより、核兵器管理に関する一切の協議を拒否している。米国内や北大西洋条約機構(NATO)加盟の西欧諸国からは、「米国は本当に大丈夫なのか」と不安がる声も聞かれ始めた。

広がるミサイル・ギャップ

 米国拠点の学術誌「原子力科学者会報」(ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ)の最新のまとめによると、米国が保有する核弾頭は五千四十四(推計、以下同)で、ロシアの五千五百八十より五百以上少ない。
 よ・・・

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