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経済

日本はアクティビストの「楽園」に

投資額「年間10兆円」が起こす嵐

2024年9月号

 モノ言う株主としてその名前がお茶の間まで浸透しつつある「アクティビスト」が、日本経済を牛耳り始めた。そう言っても過言ではないくらい存在感を増している。資本市場でアクティビストのニュースを聞かない日はないくらいだ。
 株主対策を手がけるアイ・アールジャパンの資料を見ると、日本で活動するアクティビストの数は2024年7月末時点で73社。10年前の10倍近くに膨らんでいる。そして彼らの投資額は半端ではない。毎年右肩上がりに増え続けており、23年の日本株への投資額は9兆円強に達したという。つまりアクティビストが束になってかかれば、大抵の日本企業は買収できることになる。
 その投資額が24年には「10兆円の大台に乗るのは間違いない」(大手証券関係者)と囁かれている。背景にあるのが8月の令和版ブラックマンデーだ。8月5日の株価大暴落を受け、ありとあらゆる投資家が狼狽するなか、バーゲンセールだと狂喜乱舞して日本株を買い向かったのがアクティビストなのだ。

「イベントドリブン」が魅力

 その証左は8月の大・・・