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米国が直面する「内戦」の危機

トランプ敗北ならどう防ぐのか

2024年9月号

 米国の大統領選が過熱する一途だ。民主党のカマラ・ハリス副大統領、共和党のドナルド・トランプ前大統領の両陣営から、「勝敗次第で内戦が起きる」という物騒な予言が飛び出した。投票日まで2カ月となり、双方の支持者たちの間では「負けることは絶対にあってはならない」という悲壮感が強まっている。法執行当局の間では「内戦」のシナリオも真剣に検討されている。

「負けたら第三次世界大戦」

 トランプ氏の極端な言動には、もう世界中が慣れっこだ。それでも「自分が負けたら、第三次世界大戦が起きるだろう」といった発言は、世界最強の軍隊の最高司令官だった人物から聞きたくないものだ。いったいどんな意図を持っているのだろうか。
 米国では2020年の前回選挙で、現職だったトランプ氏が敗れた。同氏はずっと敗北を認めなかった。年が明けて、1月6日になり、連邦議会が投票結果を認定する日を迎えた。この日、数百人の暴徒がワシントンの米議会議事堂を襲った。トランプ氏はこれに先立って、ホワイトハウスから暴徒たちに「米議会に行け」とけしかけたのだ・・・

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