タバコ企業と医療者「禁断の癒着」
「喫煙大国」日本の恥部
2024年8月号
世界最大のタバコメーカー、米フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)と東京大学や京都大学の研究者との「癒着」が浮上している。問題の内部告発を受け、六月下旬に英国の専門誌が取り上げ、有力海外メディアも報じた。世界中の関係者の関心を集めている中、日本では関係官庁の財務、文部科学、厚生労働省は無視、大手メディアも全く報じない。タバコ企業に物申さぬ忖度ぶりは、異常といえよう。
告発の概要はこうだ。PMIは主力の加熱式タバコIQOSの売り込みとタバコ税軽減を狙い、ロビー活動などに加え、東大と京大の研究者に金銭を提供して、追い風になる研究を促した。それが利益相反になるというのだ。