トヨタ自動車の豊田章男会長の「放言」に批判が集まっている。朝日新聞の報道によれば、「今の日本は頑張ろうという気になれない」「ジャパンラブの私が日本脱出を考えているのは本当に危ない」と語ったとか。すぐさまネット上では豊田氏への批判や、御用ジャーナリストによる同氏への擁護論が渦巻いた。自動車業界を担当する経済紙記者は次のように指摘する。

「日本の下請け企業群のおかげで利益を貪りながら、それを切り捨てるような発言は、例え話であっても許されない」

　トヨタへの部品納入企業は約四万社に上る。折しも7月には同社のグループ企業が公正取引委員会から下請法違反で勧告を受けた。同社が下請けを生かさず殺さず搾取してきたことが、改めてクローズアップされている。

　7月5日に、公取委に勧告されたトヨタカスタマイジング＆ディベロップメント（ＴＣＤ）はエアロパーツ製造などを行う会社で、トヨタが9割出資している。ＴＣＤの西脇憲三社長もトヨタ出身。ＴＣＤは自社製品のための金型を下請け企業に保管させていたのに、保管料が不払いだ・・・