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問題多き「ハリス」の勝算

米民主党の奇妙な「一致団結」

2024年8月号

 今年11月の米大統領選で、与党民主党はカマラ・ハリス副大統領を擁立し、「初の女性大統領」を目指すことになった。
 ハリス氏はほかにも、「黒人女性初」「インド系初」など大統領候補として、様々な冠を持っている。
 白人男性コンビで臨む野党・共和党にとって、攻めどころ満載の人選だ。前大統領のドナルド・トランプ候補は、ホワイトハウス奪還に自信を深めている。一方でワシントン政界筋からは、「それほど簡単な話ではない」という慎重な見方も残っている。

やがて浮上する「人格問題」
 
 米国史に興味のある読者なら、バイデン大統領の出馬断念までの推移を見て、ベトナム戦争時の1968年の大統領選を連想しただろう。
 この時の現職大統領は民主党のリンドン・ジョンソン氏。
「選挙の年」である68年3月のことだ。大統領執務室から40分もの演説をした後に、「私はわが党の次期大統領候補・・・