20世紀以降の金融イノベーションで、クレジットカードほど人々の暮らしを激変させたものがあるだろうか。
　今日、プラスチックのカードが一枚あれば、日本からロサンゼルスのドジャー・スタジアムの座席を予約し、大谷翔平選手のプレーを観ることができるし、インドのムンバイにある研究所や米ハーバード大学のサイトから経済レポートをダウンロードすることもできるし、世界中の販売サイトから様々な商品を購入し、日本に送らせることもできる。
　逆にクレジットカードがなければ、航空券を買ったり、海外のホテルを予約したり、レンタカーを借りたり、米国の渡航認証を取得したりすることもできない。
　現在、国際的に使われているクレジットカードの三強は、ＶＩＳＡ、銀聯、マスターカードで、それにアメリカン・エキスプレス、ＪＣＢ、ダイナースクラブが続く。マーケットシェアで見ると、1位のＶＩＳＡと2位の銀聯が30パーセント台半ばから後半、3位のマスターカードが25パーセント前後、4位のアメリカン・エキスプレス以下は2パーセント弱から数パーセントといったところだ。
　クレジットカードも他の多・・・