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経済

「クスリのアオキ」を睨む蛇2匹

やがて「ツルハ」の二の舞か

2024年8月号

 クスリのアオキホールディングスが、1割弱の株を持つ香港のアクティビスト、オアシス・マネジメントに攻め込まれている。8月の定時株主総会を前に、創業一族の青木宏憲社長と弟の青木孝憲副社長、そして八幡亮一取締役の解任を株主提案されているのだ。創業家とその関係者で議決権の3割超を握っているとみられ、解任リスクはそう高くはないかもしれない。だが青木社長らは当分、枕を高くして寝られない日々を過ごさなければいけないだろう。不安要素はそれだけではないからだ。
 オアシスが問題視しているのは同社のガバナンス。青木兄弟とその言いなりになっている八幡取締役を排除しなければならないというのが株主提案の趣旨だ。特にやり玉に挙げているのが、2020年に会社が青木兄弟向けに発行したストックオプション(SO)だ。
 簡単に言うと青木兄弟向けに11%強もの希薄化を伴うSOが極めて有利な条件で、しかも株主総会ではなく取締役会決議だけでまともな議論もされずに発行されたというのがオアシスの言い分だ。確かにオアシス嫌いを含めた多くの市場関係者が「これはさすがにひどい」(大手証券幹部)と口をそろえるSOの詳・・・

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