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経済

米国「利下げ相場」異変の先行き

「中小型株シフト」がさらに進行

2024年8月号

 利下げ開始の先送りと生成AIにおける技術革新は、米国株式市場で続く「超大型株偏重相場」に拍車をかけてきた。だが7月11日、6月の米消費者物価指数(CPI)が発表された後に、相場つきは一変。CPIが市場予想より弱かったことから「本格的な利下げ期待」トレードが発生した。相場を牽引してきた超大型株が急落する一方で、出遅れていた中小型株が異常な急騰をみせた。この「異変」について考えてみよう。
 まず中小型株指数の基本について解説しておこう。
 中小型株指数には「ラッセル2000」という代表的な株価指数があり、準じるものとして中型株指数「S&P400」と小型株指数「S&P600」がある。違いはS&Pが出す二指数の方が構成銘柄の品質が高い(赤字企業の比率が低く、収益性が高い)こと。
 ラッセル2000は収益性が低い企業が多く、ヘッジファンドが同指数の先物やオプションの売買を行う際には金利(言い換えればインフレ)動向の思惑で売買することが多い。

記録ずくめの値動き

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