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政治

小泉進次郎の背後に「森喜朗」

総裁選出馬に水差す老害

2024年8月号

 待望論とあら探しは、いつも背中合わせだ。自由民主党が下野した2009年総選挙で初当選し、野党から代議士のキャリアを始めた小泉進次郎は、この毀誉褒貶の振幅にずっと揉まれてきた。9月の党総裁選に向け、総理大臣・岸田文雄の対抗馬になるとの期待が高まり、足を引っ張る動きも予想される中で、これまでと違う不安材料は、進次郎の背後にちらつく影がとびきりマイナスイメージを帯びた人物であることだ。
 自民党総裁選への立候補に慎重だと見られてきた進次郎の態度が変わったのは、この1、2カ月ほどのことだ。総裁選を意識したと見られる言動が目立ち、立候補への意欲も明確には否定しなくなった。焚きつけているのは前総理大臣・菅義偉だが、ここにきて、別の総理大臣経験者の存在が浮かび上がっている。「政治とカネ」の問題の震源となった清和政策研究会を長く率いた森喜朗である。
 7月14日夜、横浜市の自民党支部が開いた講演会で、南隣の横須賀市を地盤とする進次郎は、日本時間の同日朝、米国で暗殺未遂に遭った共和党の大統領候補ドナルド・トランプへの「心からのお見舞い」を述べ、元総理大臣・安倍晋三が銃撃されて亡くな・・・