米国株に近づく「曲がり角」
24年後半「相場」の要注意点
2024年7月号
米国株式市場は順調に最高値更新が続き、ゴルディロックス(適温経済)的に推移している。一方で、春の株価調整が浅かったことで市場は不安を抱えたまま上昇しているようにも見える。利下げ開始の先送りで長く続いている、米国株の“ラストダンス”。この先はどうなるだろうか。
今の株式相場で認識しておきたい大きな特徴がいくつかある。まず大型テック株依存の相場がさらに激しくなっているということだ。6月中旬時点、ゴールドマン・サックスによればS&P500指数の年初来上昇に貢献した上位五銘柄が指数上昇寄与の6割を占めた。残り495銘柄で四割の寄与という前代未聞の状況だ。
AI、大型、高品質、グロース……。現在の相場を形容するものはいろいろあるが、時価総額世界最大となったエヌビディアの成長が今の相場をつくっている。
「極端なモメンタム(値動きの勢い)相場」になっているという点も今の特徴だ。普通は逆張りで使用する「オシレーター系(買われすぎ、売られすぎなどの過熱感を判断する)の株価指標」が順張りで使われているとの声もある。「買・・・
今の株式相場で認識しておきたい大きな特徴がいくつかある。まず大型テック株依存の相場がさらに激しくなっているということだ。6月中旬時点、ゴールドマン・サックスによればS&P500指数の年初来上昇に貢献した上位五銘柄が指数上昇寄与の6割を占めた。残り495銘柄で四割の寄与という前代未聞の状況だ。
AI、大型、高品質、グロース……。現在の相場を形容するものはいろいろあるが、時価総額世界最大となったエヌビディアの成長が今の相場をつくっている。
「極端なモメンタム(値動きの勢い)相場」になっているという点も今の特徴だ。普通は逆張りで使用する「オシレーター系(買われすぎ、売られすぎなどの過熱感を判断する)の株価指標」が順張りで使われているとの声もある。「買・・・