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政治

立民「野田再登板」への蠢動

「ポスト泉」は蓮舫しだいの情勢

2024年7月号

 波乱なく通常国会が閉会し、自民党内で「ポスト岸田」をめぐる9月の自民党総裁選へ向けての動きが激しくなる一方、立憲民主党内でも同じ9月に実施される代表選をにらんで「泉降ろし」の動きが露わになり始めている。
 自民党の派閥裏金問題で岸田政権を土俵際まで追い詰めながら、泉執行部は衆院解散・総選挙に持ち込めず、目の前にぶらさがっていた「政権交代」の夢が泡と消えたからだ。
 というのも岸田文雄内閣の支持率が下がり続け、9月に実施される自民党総裁選での「岸田再選」が難しくなったことが、大きく影響している。
「ポスト岸田」に取りざたされる石破茂にしろ、上川陽子にしろ、「総裁選で岸田以外が選ばれれば、ご祝儀相場で内閣支持率は急回復し、政権発足直後に衆院解散・総選挙を打たれたら地力のない立憲民主党はひとたまりもない」(国対関係者)からだ。
 6月19日に開かれた党首討論でも立憲民主党代表・泉健太の追及に鋭さはみられなかった。むしろ「岸田内閣は万策が尽きている」と激しく退陣を求めた日本維新の会代表・馬場伸幸の方がよほど迫力に満ち、「泉ではやっぱりダメだ」との声が党・・・