現代史の言霊 第75話
7月の社説- ポーランド「非共産党」政権樹立(1989年)
伊熊 幹雄
2024年7月号
彼らの大統領、我々の首相
「連帯」機関紙『選挙新聞』
天安門事件が起きた1989年6月4日は、世界各地で大きな事件が起きた、歴史に残る日だ。
主要イベントでは、4日未明の中国当局によるデモ弾圧が最も早かった(6月号本欄)。現地時間午前7時(日本時間午前10時半)、イランが最高指導者ホメイニ師の死去を発表した。
報道機関の外信部は、これでパンク状態であった。
追い打ちをかけるように、ソ連から「鉄道事故発生、死者多数」という一報が入った。現在のロシア・バシコルトスタン共和国の首都ウファから50キロメートルほど離れた場所で、列車が爆発して大惨事になったという。
後の情報によると、鉄道の近くで液化天然ガスが大量にパイプラインから漏出し、それが鉄道通過で散った火花により大爆発を起こした。地獄絵図のような話だ。
死者は575人、負傷者800人以上。当時のソ連が、社会の土台から崩れ始めた様子を象徴する悲劇だった。
一方、この時ワルシャワ駐在の特派員だった筆者にと・・・
「連帯」機関紙『選挙新聞』
天安門事件が起きた1989年6月4日は、世界各地で大きな事件が起きた、歴史に残る日だ。
主要イベントでは、4日未明の中国当局によるデモ弾圧が最も早かった(6月号本欄)。現地時間午前7時(日本時間午前10時半)、イランが最高指導者ホメイニ師の死去を発表した。
報道機関の外信部は、これでパンク状態であった。
追い打ちをかけるように、ソ連から「鉄道事故発生、死者多数」という一報が入った。現在のロシア・バシコルトスタン共和国の首都ウファから50キロメートルほど離れた場所で、列車が爆発して大惨事になったという。
後の情報によると、鉄道の近くで液化天然ガスが大量にパイプラインから漏出し、それが鉄道通過で散った火花により大爆発を起こした。地獄絵図のような話だ。
死者は575人、負傷者800人以上。当時のソ連が、社会の土台から崩れ始めた様子を象徴する悲劇だった。
一方、この時ワルシャワ駐在の特派員だった筆者にと・・・