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政治

ポスト岸田の「大穴」加藤勝信

非主流勢力「結集」の軸となるか

2024年6月号

 自民党の「ポスト岸田文雄」候補に意外な男が名乗りを上げた。加藤勝信元官房長官。5月16日配信のインターネット番組で、9月の総裁選へ立候補するか意欲を問われ「求められるものがあれば、しっかり応じていくのは基本だ。常に何をするにしても、首相だったらどう考えるかという思いを持ちながら、これまで取り組んできた自負がある」と述べたのだ。2018年の党総務会長就任時に「高みを目指したい」と述べたことがあり、「その気持ちは変わっていない」とも語った。
 とはいえ加藤氏は、派閥会長を経験していないだけでなく、取り巻きグループも特にない。世論調査では「首相候補」に関する回答の選択肢に名前がないか、あっても「0%」と表示される泡沫扱い。意欲を抱くのは勝手でも、リアルな「ポスト岸田」候補と言えるのか。争いを好まず「戦う姿勢」に欠け、経歴は華麗でも目立った実績は見当たらない。派手さやアピール力にも乏しい。
 だが、無色透明中立で実務能力の高い安心感、与野党を通じて敵がいない全方位順応力こそ、加藤氏のセールスポイントでもある。「ポスト岸田」の本命が絞れず、支持率低迷の岸田首相の総裁再選が現・・・

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