東南アジアが沸く 「レアメタル熱
期待される中国への「対抗軸」
2024年6月号
化石燃料からの脱却とデジタル経済化が進む中で、東南アジア各国が、ニッケルやレアアースなど「クリティカル・ミネラル(重要鉱物)」の開発に本腰を入れている。東南アジア諸国連合(ASEAN)の加盟各国には、インドネシア、ミャンマー、ベトナムなど重要鉱物の資源国が多く、先進諸国に一気に追いつくチャンスと見て、開発戦略を練り直している。
中国はこの分野の資源埋蔵量で世界をリードする一方で、東南アジア各国への投資も強めている。デジタル経済時代に東南アジア経済圏成長への期待が高まっている。
米国外交にも大きな影響
フランスの首都パリでの話だ。
中心部から離れたブローニュの森に、中世の城がある。絵葉書のような景色の中に、経済協力開発機構(OECD)の本部がある。
今年5月下旬、優美な景色とは場違いに映る議題が論じられた。「ミャンマーにおける新たな人権侵害について」である。ただ、今年の関心は「米国は対ミャンマー政策を変えるか?」に移っていた。
というのも、米企業のミャンマーへの・・・
中国はこの分野の資源埋蔵量で世界をリードする一方で、東南アジア各国への投資も強めている。デジタル経済時代に東南アジア経済圏成長への期待が高まっている。
米国外交にも大きな影響
フランスの首都パリでの話だ。
中心部から離れたブローニュの森に、中世の城がある。絵葉書のような景色の中に、経済協力開発機構(OECD)の本部がある。
今年5月下旬、優美な景色とは場違いに映る議題が論じられた。「ミャンマーにおける新たな人権侵害について」である。ただ、今年の関心は「米国は対ミャンマー政策を変えるか?」に移っていた。
というのも、米企業のミャンマーへの・・・