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政治

《罪深きはこの官僚》山下隆一  経済産業省経済産業政策局長

国産旅客機 「五兆円」計画をゴリ押し

2024年6月号

 経済産業省が突如ぶち上げた国産旅客機開発プロジェクトの内情があまりに酷い。多額の公金投入をエサにしても、民間の機運は盛り上がっておらず、まるで国策半導体企業ラピダスと同じ。否、実現性という点では「ラピダス以下の非常にお粗末な計画」(経産省担当記者)だ。これを主導するのが、経済産業政策局の局長、山下隆一である。
 今年3月、今後10年間で官民合わせて5兆円を投入する計画概要を了承した有識者会議「航空機産業小委員会」は製造産業局の所管。現在の局長は伊吹英明。元衆議院議長、伊吹文明の息子だ。ただ「伊吹はそつなくこなすだけのタイプ」(前出記者)。前任者が敷いたレールの上を走ったに過ぎない。そして昨年七月まで製造産業局長を務め、絵図を描いたのが山下だ。
 山下が異動する直前の昨年6月上旬、航空機産業小委が開催された。この小委は2016年に第1回の会合が開かれて以来、停止していた。航空機産業の市場分析などを行っていたが、7年ぶりに開催された昨年の議題は、三菱重工業による国産旅客機MSJ開発失敗の検証だった。前出記者が語る。
「山下が国産ジェット機開発再開のために小委・・・

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