東南アジア「一帯一路構想」の大嘘
中国「巨大事業」は頓挫だらけ
2024年5月号
中国の習近平政権が進める「一帯一路」構想が、お膝元と言うべき東南アジア各国で滞っている。大風呂敷を広げながら、中国側がそれに見合う建設費を出していないためだ。各種プロジェクトの総額で見ると、財源の目途が立っているのは3分の1しかないという試算もある。
中国政府は進出先の各国政府に「インフラの建設を急いでほしい」と促しているが、バラ色の構想ばかりを吹き込まれた東南アジア諸国は、「話が違う」と反発を強めている。
親中派さえ反発
中国本土からインドシナ半島、マレー半島を縦断してシンガポールに至る高速鉄道。これが実現すればもちろん、中国の「一帯一路」の目玉になるはずだ。
目下のところ、①ベトナムを南北に貫く②ラオスを経由しタイを南北に貫く③ミャンマーを南北に貫く、と3つのルートが検討されている。中国雲南省の昆明からシンガポールまで最短ルートでも、約4,000キロメートル近くに及ぶ壮大な旅である。
中国とラオスの首都ビエンチャンを結ぶ「中国ラオス鉄道」は2021年末に完成した。タ・・・
中国政府は進出先の各国政府に「インフラの建設を急いでほしい」と促しているが、バラ色の構想ばかりを吹き込まれた東南アジア諸国は、「話が違う」と反発を強めている。
親中派さえ反発
中国本土からインドシナ半島、マレー半島を縦断してシンガポールに至る高速鉄道。これが実現すればもちろん、中国の「一帯一路」の目玉になるはずだ。
目下のところ、①ベトナムを南北に貫く②ラオスを経由しタイを南北に貫く③ミャンマーを南北に貫く、と3つのルートが検討されている。中国雲南省の昆明からシンガポールまで最短ルートでも、約4,000キロメートル近くに及ぶ壮大な旅である。
中国とラオスの首都ビエンチャンを結ぶ「中国ラオス鉄道」は2021年末に完成した。タ・・・