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社会・文化

在日イスラム界で「過激思想」の懸念

「反ユダヤ」テロ発生に要警戒

2024年3月号

 昨年10月にイスラエルを襲ったイスラム組織ハマスの大規模テロ事件。イスラエル領内で1100人ほどが殺害され、その報復措置としてイスラエル国防軍はハマスが実効支配しているパレスチナ自治区ガザ地区への軍事作戦を展開している。ガザの保健省によれば、現時点でガザにおける死者数は2万8000機動隊員と争って逮捕されたり、大使館近くの柵に乗用車が突っ込んだりする事件も起きている。
 熱を増す反イスラエル勢力だが、ある政府関係者は、「実は日本の公安当局は、イスラエルへの抗議活動が、日本で今後さらに深刻な事態になる可能性があるとして警戒を強めている」と声を潜める。
 日本に存在するイスラム教徒コミュニティの一部が、これまでになく過激化している兆候が確認されているというのだ。公安関係者は、「われわれがいま最も注視しているのは、西日本の二県にあるイスラム関係コミュニティだ」と実情を明かした。
 現在日本には、イスラム礼拝堂であるモスクや、祈りの場所としても機能するイスラム文化を学べる施設などが各地に多数点在している。ほとんどはイスラム教徒のために開かれた穏健な宗教関連施設で・・・

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