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経済

サッポロHDが 物言う株主に「完敗」

超優良不動産「売却」でも続く苦境

2024年3月号

 サッポロホールディングス(HD)が、筆頭株主の圧力にとうとう屈した。2月14日に「グループ価値向上のための中長期経営方針に関するお知らせ」というリリースを発表したが、1年ちょっと前に発表したばかりの2026年12月期を最終年度とする4年間の「中期経営計画」を半ば否定するものになった。背景にあったのはアクティビストの圧力だ。
 かいつまんで言うと、一年少し前にまとめた中計はビールなどの酒類、食品飲料、不動産の三本柱の事業で成長していくというもの。そして今回出した中長期経営方針は、酒類に特化するというものだ。要するに不動産と食品飲料という2つの事業は事実上ノンコアと判断し、外部に売却していくと公式に宣言したに等しい。これはまさに筆頭株主として、昨年末時点で一六%強の株式を保有しているシンガポールのアクティビスト、3Dインベストメント・パートナーズが求めていたものとほぼ同義と言える。
 会社の成長戦略の舵取りを方針転換せざるを得なかった背景には、「水面下での3Dとの激しい攻防があった」(サッポロHD関係者)ようだ。

幻の株主提案・・・

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