進化止まらぬ ロシア「サイバー攻撃」
ウクライナ最新被害と日本の危機
2024年2月号
ロシアによるウクライナへの侵攻が始まった2年前の2月、最初にウクライナ側を混乱させたロシアの軍事作戦は、サイバー空間でのことだった。
ウラジーミル・プーチン大統領が侵攻開始を宣言する直前の同月24日の朝5時から、ウクライナ軍や警察、政府機関などが利用していた衛星通信システムがロシアによるサイバー攻撃で通信障害を起こした。それによって数万台の機器が影響を受け、大きな混乱を招いた。
この攻撃はこれまで、今回のウクライナ侵攻において最悪のサイバー攻撃だったとされてきた。ところが、昨年12月12日にそれを超えるような大規模サイバー攻撃がウクライナで発生した。
標的はやはりウクライナ国内の重要インフラである通信システムだった。モバイル通信サービスやインターネットプロバイダーであるウクライナ最大手キーウスター社がサイバー攻撃に見舞われたのである。これにより、社内システムのほとんどが破壊される事態となり、約2400万人いる顧客のうち数百万人が四日間にわたって電話やインターネットなどネットワークにアクセスできない事態になった。首都キーウでは空襲警報を出すシステムや・・・
ウラジーミル・プーチン大統領が侵攻開始を宣言する直前の同月24日の朝5時から、ウクライナ軍や警察、政府機関などが利用していた衛星通信システムがロシアによるサイバー攻撃で通信障害を起こした。それによって数万台の機器が影響を受け、大きな混乱を招いた。
この攻撃はこれまで、今回のウクライナ侵攻において最悪のサイバー攻撃だったとされてきた。ところが、昨年12月12日にそれを超えるような大規模サイバー攻撃がウクライナで発生した。
標的はやはりウクライナ国内の重要インフラである通信システムだった。モバイル通信サービスやインターネットプロバイダーであるウクライナ最大手キーウスター社がサイバー攻撃に見舞われたのである。これにより、社内システムのほとんどが破壊される事態となり、約2400万人いる顧客のうち数百万人が四日間にわたって電話やインターネットなどネットワークにアクセスできない事態になった。首都キーウでは空襲警報を出すシステムや・・・