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トランプ再登板を願う米経済界

株式市場は早や「過熱」の様相

2024年2月号

「トランプ相場(トランプ・トレード)がもう始まったのか」―。
 こんな問いが今年1月、世界各地の株式市場を飛び回った。11月の米大統領選で、ドナルド・トランプ前大統領が返り咲くとの観測が強まる中、米国市場で各種株式指標が一斉に史上最高値をつけた。「トランプ相場で有望な関連株はどれか」を探る動きも起きた。
 米共和党は、「世界の投資家がトランプに期待している」とPRしたが、実際は景気後退不安が終息に向かい、「ソフトランディング(景気後退にはならないまま持ち直すこと)可能」との観測が高まったことで、株高が起きている。
 一方で、共和党政権下で産業界への規制緩和が進むことへの期待は大きい。特に石油・天然ガスなど化石燃料業界は、「地球温暖化対策にブレーキがかかる」という読みから、「トランプ相場」の目玉になりそうだ。
 米株式市場の過熱が本格化したのは、昨年11月のこと。ちょうど「米大統領選まであと一年」という時期だったことから、様々な解釈が生まれた。だが、真の引き金役だったのは、バンク・オブ・アメリカによるファンド・マネージャー調査だった。
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