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連載

新大学評判記 第49話

千葉科学大学  また公金タカリの「加計学園系列」

2024年1月号

 千葉県銚子市に二〇〇四年に開学した千葉科学大学が大幅定員割れによる経営破綻の瀬戸際に立たされ、地元の銚子市に公立化による事実上の救済を要請した。十八歳人口の減少による大学の定員割れは地方大学にとどまらず、首都圏にも波及しつつある。首都圏で「辺鄙」という言葉が最も似合いそうな銚子市の大学が経営難になるのも当たり前に思えるが、経営主体が岡山県の加計学園と聞けば、話は異なる。故安倍晋三元首相とのパイプを使い、愛媛県今治市にごり押しで獣医学部を新設、メディアや国会で追及されたあのグループだからだ。
 本部キャンパスが犬吠埼灯台から約一キロ、最寄り駅が経営不振を自虐ネタにして全国ブランドとなった銚子電鉄の終点、外川駅と聞けば、千葉科学大の本質は概ね理解できるだろう。本来、大学が立地するような場所ではない。にもかかわらず、大学が誘致されたのは、かつて水揚げ高で全国トップを競うほど栄えた漁港でありながら、衰退の一途をたどる銚子市の焦りと市長や市議会の無定見としか言いようがない。銚子市の人口は現在五万五千人。一九六五年の九万一千四百九十二人をピークに減少の一途をたどり、大学を誘致した時期に・・・