インドネシアも 「強権腐敗」の道へ
ジョコ「政治王朝」誕生の兆し
2024年1月号
二億七千万人超の人口を抱え、八六%以上がイスラム教徒という世界最大のイスラム国家であるインドネシアで二月十四日、五年に一度となる正副大統領選挙が実施される。現職のジョコ・ウィドド大統領は経済成長やインフラ整備で実績を上げ、国民から高い支持を得ているが、インドネシアの憲法は三期目の出馬を禁じているため今回で退任する。二月の大統領選では、ジョコ政権の国防相と、二人の前知事の計三人が後継の座を争う。ただ、ジョコ氏は退任後も政界への影響力を残そうと画策しており、インドネシアではジョコ氏による新たな「政治王朝」が誕生する気配が出てきている。
「憲法裁判所の判決は多くのインドネシア人にショックを与えた。ウィドドは政治エリートや国軍の出身ではなかったことから、二〇一四年、一九年の大統領選で選出された。多くの国民はこの判決について、庶民派であったはずのウィドドの一族が新たな『政治王朝』を樹立する手段だと考えている」
インドネシア大統領選の立候補届け出が始まるわずか三日前の十月十六日、憲法裁が下した判決に、ジャカルタ在住のジャーナリストは失望を隠さなかった。
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「憲法裁判所の判決は多くのインドネシア人にショックを与えた。ウィドドは政治エリートや国軍の出身ではなかったことから、二〇一四年、一九年の大統領選で選出された。多くの国民はこの判決について、庶民派であったはずのウィドドの一族が新たな『政治王朝』を樹立する手段だと考えている」
インドネシア大統領選の立候補届け出が始まるわずか三日前の十月十六日、憲法裁が下した判決に、ジャカルタ在住のジャーナリストは失望を隠さなかった。
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